平成27年度 再築基準検討委員会について
全国古民家再生協会は「持続可能な循環型建築」を推進することを目的に、北海道から沖縄まで全国39都道府県、各地にある一般社団法人古民家再生協会に所属する財団法人職業技能振興会が認定する「古民家鑑定士」有資格者で構成され、伝統構法で建てられている住宅を伝統構法のまま再活用する事を「再築」と定義し、その推進を進めて参りました。
平成25年度には伝統構法の耐震基準の策定、平成26年度には古民家の省エネルギー(断熱)に関する委員会を設置し議論を重ね発表致しました。本年度は最後の委員会として、劣化対策並びに維持管理更新についての委員会を設置します。
本年度の委員会での成果を持って国土交通省が定める長期優良住宅リフォーム推進事業に定められた項目の伝統構法での具体的仕様が完成する予定です。
※再築の基準をさだめた「再築基準ガイドライン」について、詳細を学びたいという方は、再築基準ガイドラインに基づいた専門知識習得を目的とした「伝統再築士」を受講・受験いただくことをお勧めいたします。伝統再築士を取得すると、古民家の再築・耐震・断熱・劣化対策などを習得できるので、古民家の再築を施工する際にお施主様へ安心・安全を提供できます。(伝統再築士は一般社団法人住まい教育推進協会が認定する資格です)
部位別熱貫流率計算(Excel版)
これは真壁造に対応した古民家用熱貫流率(U値)計算シートです。古民家の断熱改修時に断熱材の種類や厚さの算定にご使用ください。
また、この計算シートは公的な補助金申請等には使用できません。
【使用方法】
部位別(壁・床・天井)計算シートにて、各々の熱貫流率を計算できます。
建物全体の熱貫流率(外皮平均熱貫流率UA値)はUA計算シートをお使いください。
入力方法や注意点は、各々のシートに記載しています。
*本ソフトは無料で伝統再築士資格者へ提供いたしますが、いかなるサポートもおこないません。
*本ソフトに関する操作方法などのサポートはおこなっておりません。
*また本ソフトを使って発生するいかなる内容についても責任を負いませんのでご了承ください。
平成27年度 委員会委員名簿
*各委員の所属ならびに肩書は当時のものとなり、現在と異なる場合がございます。
委員長 杉本 龍一 一般社団法人古民家再生協会東京 理事長
委 員 中島 正夫 関東学院大学 建築・環境学部教授
委 員 手塚 泰夫 住宅保証機構株式会社 営業推進部部長
委 員 南山 和也 日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合 関東第二サービスセンター代表
委 員 鳥越 宣宏 一般社団法人伝統素材伝承支援協会 理事長
委 員 五十嵐 冬人 一般社団法人古民家再生協会東京 会員
委 員 橋本 武 一般社団法人古民家再生協会千葉市原支部 理事長
委 員 大室 幸司 一般社団法人青森県古民家再生協会 理事長
委 員 樫村 信一 一般社団法人伝統建築防腐防虫対策協会茨城支部 支部長
委 員 川上 幸生 一般社団法人住まい教育推進協会 会長
議事録
平成26年度再築基準検討委員会について
昨年度再築基準検討委員会では古民家などの伝統構法における耐震基準を策定し、全国古民家再生協会連絡会議に答申を提出。一般社団法人住まい教育推進協会にて答申を元に古民家再築のガイドラインを取りまとめ、平成26年4月より一級建築士、二級建築士、木造建築士資格者を対象に「伝統再築士」資格をスタートして現在200名の資格者が生まれています(平成26年8月現在)
本年度は、古民家活用時にユーザーからの改善をおこなって欲しいとの要望の多い、寒さを解決する方法、伝統構法の真壁造の断熱基準を取りまとめるべく再築基準検討委員会(断熱)を設置し各地域の古民家再生協会での施工実績や断熱材メーカーにも参加を頂き、また土屋喬雄氏(東洋大学名誉教授)にご指導を頂きながら議論をおこなっております。断熱基準は全国を複数の地域に分け、委員会では各地域での断熱材の選定並びに施工法を取りまとめ、平成27年2月全国古民家再生協会連絡会議全国会員大会で答申をおこなう予定です。
平成26年度 委員会委員名簿(順不同)
*各委員の所属ならびに肩書は当時のものとなり、現在と異なる場合がございます。
委員長 藤木 武人 一般社団法人古民家再生協会宮城
委 員 土屋 喬雄 東洋大学名誉教授
委 員 桑嶋 勝己 カネカケンテック株式会社住育環境事業部取締役
委 員 江崎 幹夫 一般社団法人北海道古民家再生協会 理事長
委 員 日野 勲 青森県木の住まい支援協会 会長
委 員 山中 美登樹 一般社団法人茨城県古民家再生協会 理事長
委 員 鈴木 健規 一般社団法人栃木県古民家再生協会 理事長
委 員 園田 正文 一般社団法人伝統構法耐震評価機構 理事長
委 員 杉本 龍一 古民家再生協会東京 代表
委 員 堤 久夫 一般社団法人三重県古民家再生協会 理事
委 員 川上 幸生 一般社団法人住まい教育推進協会 副理事長
議事録
平成25年度 再築基準検討委員会について
日本には100万棟余の古民家※が日本各地に存在します。現在伝統構法で建築された古民家を存続させる為の基準は無く、多くの「古民家」が在来工法の為に制定された建築基準法の基準に合わせる為に在来工法へ改修されるか、もしくは残念ながら解体されています。
私達、全国古民家再生協会連絡会議(グリーン建築推進協議会)は「持続可能な循環型建築」を推進することを目的に、北海道から沖縄まで全国39都道府県、48の一般社団法人各県古民家再生協会に所属する財団法人職業技能振興会の認定する「古民家鑑定士」有資格者で構成され、全国各地の伝統構法で建てられている住宅を伝統構法のまま再活用する事を「再築」と定義し、その推進を進めて参りました。
現在国土交通省の考える中古住宅を流通させる品質基準では1981年以降の新耐震基準を満たさなければ中古住宅瑕疵担保保険や地震保険などを掛けれず伝統構法で建てられた古民家の流通のひとつの阻害要因となっています。
しかし、持続可能な循環型建築の推進の為には「古民家に於いて消費者に安全と安心を提供する」ことは必要不可欠であり、古民家鑑定士資格者がおこなう「古民家鑑定」に於いて「家暦書」「予防保全計画書」を提供すると共に、耐震を中心とする統一した安心基準を構築していく事が重要です。
「古民家」を積極的に「再築」し、より安心して永く住み続けて頂く為に、全国古民家再生協会連絡会議に於いて「再築基準」を示して参りたいと思います。
【古民家を解体して新築する時代】から【古民家を再築してより長期間住み続けることの出来る時代】へ再築基準検討委員会の託される役割は「日本の住文化の継承」に大きな役割が有ると考えます。
※ 「古民家」とは新耐震基準1981年以前に建築され、築50年以上経過した木造住宅を指します。ここでは「伝統構法」のみならず「在来工法」の木造住宅も「古民家」になります。
平成25年度 委員会委員名簿(順不同)
*各委員の所属ならびに肩書は当時のものとなり、現在と異なる場合がございます。
委員長 大橋 好光 東京都市大学工学部建築学科教授
委 員 野溝 智彦 東京理科大学工学部建築学科非常勤講師
委 員 南雲 隆司 ホリー(株) 技術開発部長
委 員 中山 正利 ユアオプト 代表
委 員 五十嵐 賢博 (株)綜建築研究所 代表取締役
委 員 園田 正文 (一社)伝統構法耐震評価機構 理事長
委 員 鳥越 宣宏 (一社)伝統素材伝承支援協会 理事長
(以上 委員7名)
コンサルタント 北川 滋春 (株)綜建築研究所 取締役
事務局 井上 幸一 (一社)住まい教育推進協会理事長
*当協会は全国古民家再生協会連絡会議、再築基準検討委員会の事務局をおこなっております。